財源問題に思うこと


 今度の総選挙の各党のマニフェストについて、財源が大きな問題になっているということですが、私も思うところを書きたいと思います。

 以前から、私が何度かこの場で言ってきていることではありますが、20代の若者の立場から言わせてもらうと、ちょっと媚を売りすぎです。景気悪化とか言って、どんどん将来に負債を伸ばしている。それが納得いかないのです。景気が回復しないことには、どうにもならないとか言ってますが、実は隠しているだけなんじゃないのかなと思うんです。つまり、若い人はもはやこれ以上に必要とされていないと。一部では確かに将来を見越して、きちんとした労働力として考えられていますが、大多数がただの機械的な労働力としかみなされていない。どう考えてもそういう結論になるんですよね。だって、高額の給料を持っていく50歳代が今、一番多い時代に、若い人のことが考えられないということは、そういうことですよね。自分たちの給料を削って、若い世代を一人でも多く雇うとか、給料を上げるとか、そういうことがないんですから。絶対に二の次ですよ。先が長いから、どうにでもなるだろうっていう考え方なのかなと思いますね。

 さて、そんなことを思う私は、財源問題に関して、意外にも別に気にする必要はないかなと思うんです。少なくとも、定額給付金よりは有意義ですね。確かに、将来に負債を残すことになるんですが、今回ばかりは、比較的若い世代のためのものが多い気がする・・・・気がするだけかもしれませんが。
 でも、本音としては、こども手当ての増額なんかは、もう10年くらい前にやっていないとおかしい政策ですよね。日本の出生率はどれだけ低下しているんだと。言っていいですかね・・・・馬鹿じゃないかとww頭おかしい・・・狂ってるとしか思えない。どれだけ時間がかかってるんですかね。たった、これだけのことをするのに・・・
 出していいお金と出してはいけないお金があるんですよ。そして、どのような状況下においても出していいお金っていうのはあるんですよ。それが、将来の負担を軽減するためのお金ですよ。企業じゃないんですから、よほどのことがなければ、赤字を数年出そうが国が潰れることはありえないわけですよ。それは現状が物語っているわけです。政策の効果の問題はあるでしょうが、少なくとも、現状を何とかするだけの政策よりはましですよ。たいていの場合、将来の負担を軽くする政策というのは、現在と未来の両方に影響を与える政策がほとんどなんですから。
 ちょっと別な方向から話をしましょう。一億円があったとして、これを将来のために貯蓄していると、確かに増えます。でも、これは実際には銀行なりが運用して一億円以上の価値にして増やしているのです。しかし、現在では運用がうまくいかず、ただ一億円をもっているだけの状態です。将来のためを思って貯蓄していた一億円は一億円のままにしかならない。当たり前の話ですが、当たり前じゃないんです。
 一億円を何かを買うために消費したとしましょう。資産に換えるか消費してしまうかで話は違ってきます。資産に変えた場合、それは残ります。しかし、価値は下がります。消費してしまったなら、お金はなくなります。短期的にしかお金は手元にありません。
 言いたいことがわかるでしょうか。短期的にお金を支給して消費させても、お金が手元には残らないので大きな意味はなく、資産に換えても価値が下がるだけ、貯蓄をしても、物価が上がれば金銭価値は下がるし、一向に市場は潤わない。短期的な政策は超長期的に見れば、あまりに小さい、小さすぎる政策でしかない。別に大金を長期的にばら撒けと言っているわけじゃないんです。根本的に違うような気がするんです。今何をしなければならないのか、何をすれば、正解なのか。その正解を誰か知っているんですか?知っているんだったら、なぜそれをしないのか、そして、その結果を出さないのか。結果が出るのはまだ先なのかもしれませんが、そんなことを期待した政策が今あるような気はしませんが・・・・・・
 要するに、わかっているのは、将来回収の見込みがあるあるいは、将来にとって確実に有意義な政策から手をつければ無駄な政策はないってことなんですよ。今が、今が・・・と言ってもどうにもできてないじゃないですか。
 極端な話をしましょう。ばらまきをするというのは、所得の再分配をしようということですよね。お金を持っている人から、もっていない人あるいは必要としている人へということですよね。確かに、これは必要な措置ですが、現在必要としている人と将来に渡って必要としている人は違うんですよ。将来にわたって必要な人に対して行うばらまきは現在必要としている人に対するばらまきよりは、緊急度で言えば、低いかもしれませんが、本当に必要かどうかで言えばこちらの方が確実に必要としているわけでし、その額もおそらく多額に上るわけです。
 将来のことなんて誰にもわかりません。将来所得が増えるかもしれない。あるいは、将来所得が減るかもしれない。世間に込められた期待というのは、前者であり、私たち若い世代が考えるのは後者であり、そこには絶対に越えられない壁がある・・・・・・・結局、今回のマニフェストにあがっているのも、こうすれば日本はよくなるという考えが全体にあるわけで、こうすれば確実に損をすることはないという考え方はないような気がする。でも、まだましだと思います・・・・・