泡坂妻夫「11枚のトランプ(とらんぷ)」 3/5

 奇術師の側面が大きく現れた作品。奇術がたくさん出てきます。ミステリはおまけみたいなものwwそもそも泡坂妻夫のミステリというのは、本格的なミステリというより、読み物としてのミステリに近い。犯人捜しより、話の結果として犯人が見えるという形なので、読んでいておもしろい。それが批評家さんにしてみれば、完成度が低いと言われる人もいるかもしれません。奇術とミステリ、それを合わせるとどうなるのか。考え出すと長い話になってしまうので、ここではしませんが、いくつかの作品を読んでみれば、泡坂妻夫さんが成そうとしたことが見えてくるのかもしれませんね。