リトルバスターズ 8/10点
- 出版社/メーカー: KEY
- 発売日: 2007/07/27
- メディア: DVD-ROM
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keyの新作です。18禁ではないので、紹介をすることにしました。まずはあらすじ。
少年時代、殻に篭っていた僕を外に連れ出してくれたのは、リトルバスターズだった。あの日からどこへ行くにもずっと一緒だった5人。リーダー京介の卒業という別れを感じ、いつまでも続くはずの日常に陰りが見えたとき、僕らはそれを否定したくて、また何かを始める・・・・・
こんな感じですか。わけがわからないかもww要するに、リトルバスターズという仲間集団があって、彼らはあるとき、ある事を始めます。
そのあることというのが日常パートで、まぁ野球なわけですが。ネタバレになってしまうかもしれませんが、少なくともこの野球のミニゲームがあるということは承知で買わないとギャップに苦しむかもしれないので、ネタバレもやむをえないと今回は判断しました。もちろん、ミニゲームを飛ばすことも出来ます。
と、野球の話はそれぐらいにしておきましょう。女性キャラクターですが、前作、CLANNADと比べるとキャラは薄いですね。男は・・・・春原並ではないですけど、おもしろいです。私からすると、CLANNADがおもしろすぎたので、それと比較するとどうしても多少の見劣りします。ただ、今回は声があります。声優陣は、エロゲ声優の面子が多いかな?新人っぽい人も多いと思う。CLANNADは家庭用ゲーム化の際に声がついたので、声優はアニメ声優ですから、アニメに移行しやすいかなと思いますが。まぁ、先の話をどうこう言っても仕方がありません。忘れてください。
声は人それぞれだと思いますが、私の場合、プレイ時に何人かは消音にしてプレイすることがあります。イメージに合わなかったら、速攻消しますww設定できる場合だけですが、というのも聞き慣れすぎてしまっているんですよね。アニメよりもPCゲームは台詞が何倍も多いわけですから、割とすぐに聞きなれてしまうし、好き嫌いもはっきりするというわけです。
登場するメインキャラ、立ち絵のあるキャラは全員学生。この辺が今までと違うかなと思いました。これまでは何だかんだで、保護者や大人がいましたからね。そういった点も私にはマイナスでした。ギャルゲーっぽくなりすぎたなと。最後までやらないと、良さはわからないというのは、いつも通りのことです。今回は特に一人一人のエピソードよりも大筋のストーリーの方がメインでした。個別エピソードの評価は今回は低いです。取ってつけたような感じがします。まぁ、それを抜きにしてもおもしろいですが。
主人公。いつもは少しアウトローな感じですが、今回は優男ですwwこれも個人的にはマイナスでした。ちょっとなよなよし過ぎてるかなと。声もそうでしたし。
総合
もう少し煮詰めた方がおもしろかったんじゃないかなと思いました。ミニゲームの方に勢力を注ぎすぎたんじゃないかと思いますwwシナリオも良く出来てはいますが、よくできた小説レベルではありませんし、かつての作品に並ぶべくもありません。ただ、おもしろいです。おもしろさは、これまでと同じように評価できますし、やりこみというか、一定条件下でしか見れないネタが、今回も潜んでいるので、それを探すのも楽しいですww
以下、keyという製作会社の作品すべてを含めた話です。
好き嫌い、大きく分かれるというのが世間一般の評価です。嫌いな人がなぜ嫌いなのか。よく聞くのは、他人を馬鹿にすることによって笑いを取ろうとすること。あるいは、登場する女性キャラが頭のゆるいキャラばかりということ。この点はよく言われます。後は、安っぽい奇跡とかww
この中では、二番目、頭のゆるいキャラが多いというのは、私もあまり許容できていません。今回も何人もそういった生徒が出ています。まぁ、何人もキャラがいれば好きじゃないキャラというのはやっぱり出てきますので、全体としてその作品を見たときに、おもしろければそれでいいと思っています。特に、keyの作品に関してはそう言えます。
一番目、他人を馬鹿にするギャグ。他人を貶めて笑いを取るやりかたです。まぁ、そこまで現実に考える必要なんてどこにもないと私は思っています。現実で出来ないからこそ、ゲームの中に求めるわけで、一昔前のお笑い番組では、芸人を痛めつけて、笑いを取っていました。まぁ、それは今もあまり変わらないでしょう。どちらかと言えば、こちらの方が性質が悪いかなぁと。別に比較するまでもなく、現代社会に生きてきた人というのは、そういった嗜虐的な側面を多くの人が無意識に持たされていると、そういう感じですかね。判別が付くならば、いずれにしても問題はなく、判別が付かないとしても、社会がすでにそれを受け入れてしまっている以上、今更どうしようもないわけで・・・・・最近の初等教育で重要視されている、できるだけ見分けが付く大人になりましょうということですよww
でも、まったく何をしていいとはいいませんが、どこまでおもしろおかしく日常を作り上げるのかという点もkeyの作品の醍醐味ではないかと思います。
三番目。これも良く見かけますね。でも、私にとっては、keyを好きな一番の理由です。
皆さんがどう思っているのかはわかりませんが、私はこの社会を非常に生きにくいと感じているし、自分の努力以前に、世の中は不公平であり、またいつ何時、何が起こるのかわからないわけです。資本主義の下では、努力したものが評価されることが多いですが、それでもどうにもならないこともあるし、皆が努力できるほど心が強いわけでもないのです。
そんな世の中で、ちょっとした奇跡が起こる。そんな夢を見ても良いんじゃないかと思うんです。そうですね、最近は以前よりもこの奇跡の基準も厳しくなってきているような気もします。つまり、努力した人にだけ奇跡が起こるのです。私はそれには否定的で、別に努力も何も必要ないと思っていて、ただ必 死であれば、奇跡は起こっていい。そんな風に思います。
それが安っぽい奇跡であったとしても、私はそこに暖かさを感じるわけです。ボロボロになるまで努力をして、それでも叶えることができず、嘆き哀しんだ誰かに与えられる奇跡は確かに感動を呼ぶかもしれませんが、私はそこに暖かさを感じることはあまりありません。そもそも奇跡とは、安いっぽいものだったはずです。何の理屈も条件もなしに、絶対的な力、神の手で、呆気なく、問答無用で救い上げる。そういうものだったはず。
まぁ、そういうわけで、私はkeyの作品が好きです。プレイしたことがない人は是非プレイしてみて下さい。今回の紹介はリトルバスターズですが、一番のオススメはやはりCLANNADでしょうか。