最近の若者向け小説はひとつのジャンル

 最近の文芸本の多くは表紙が漫画みたいになってきてますね。表紙に人物を描くというのは、もうずっと前からあるものなんですが、明らかに若者向けのものが多くなってきた。人物に限らずですが。個人的には、登場人物の姿が書かれていると、読むときにイメージしやすく、非常に助かるので、ラノベのように挿絵も欲しいぐらいです。この辺がノベルゲーム至上主義へとつながっていくわけですwwそれはいいとして、表紙に象徴される若者向け小説、これをどう見るか。
例をあげます。ちなみに読んでないので、内容とかは気にしないでください。あくまでそれっぽい表紙だという判断です。
少女ノイズキララ、探偵す。
のぼうの城階段途中のビッグ・ノイズ
冥王星パーティ少女怪談




















 こんな感じの表紙です。わかりますかねww

 私は、一つの新しいジャンルが生まれていると考えます。かつて、若者向けの小説とはどんなものだったのか。青春もの、恋愛もの、確かにこういう分類は同じだったかもしれません。けれど、かつてのそれと今のそれは、明らかに別のジャンルであると言えます。なぜか。
 明確な理由は、あるのかないのか微妙なところですwwただ、一つの基準があるのです。大人(中年)になってから、読み返して楽しめるかそうでないかです。最近の若者むけの小説は、10年後に読み返しにくいと言える。その理由は、おのおのが何となく感じてるものではないでしょうかww
 この若者向け小説なんですが、別に小説として劣っているというわけではないです。ラノベのようなシナリオだけを楽しむ漫画みたいな楽しみでは決してないです。別にラノベを馬鹿にしてるわけではないですよ。ラノベラノベで楽しみ方があると思ってます。私も読んでますしwwでも、まぁ、一部のラノベと漫画だと漫画の方が純粋な意味でよくできたエンターテイメントですよね。ラノベには、小説で一番重要な主人公が何に悩み、何を感じ、日常をどう感じているのかが抜けてるわけですから、もともとそれらを必要としない漫画の方が単純にジャンルとして確立されているというわけです。
 また話が脱線しましたが、若者向け小説、これは最近の若者の独特の思考が詰まっている。かつての若者向け小説にはなかった思考や想像です。これは若者の誰にも否定しようがなく、大人になるにつれて、あれは何だったのかと思う人が増えるものなのでしょう。しかし、消えてしまう恐れをはらんでいるがゆえに、少しでも長く大切にしたいものです。
 個人的には、このジャンルはピンキリだと思います。自分に合うか合わないかという基準がまずあるし、作者の能力も大きく影響する。いいものにはなかなか出会えないのが現実でしょう。
 若者諸君、すばらしい最近の若者向け小説に出会えたなら、それはずっと手元において、いつか読み返してみたらどうでしょう。