中村文則「土の中の子供」 5+1/5

土の中の子供 (新潮文庫)

土の中の子供 (新潮文庫)

 芥川賞受賞作です。久しぶりに本物の小説を読んだ気がした。別に純文学というわけではなくて、天才・・・というより、本を書く才能があるといった感じでしょうか。わかりやすい言葉で、直接、間接的に、きれいに伝わってくる。それでいて、奥が深い。そして、何より一つのことについて、掘り下げている。ベテランの方が書く作品とも違い、ヒットするエンターテイメント作を書く人とも違う。これこそが本を書く才能があるということなんじゃないかと感じました。
 内容は少し暗い話なので、向かない人がいるかもしれませんが、他の方には薦めたい作品です。
 すばらしいです!本当にすばらしい!どうしても、これまでの5以上の評価をつけたいので、5+1にしました。