佐藤友哉「1000の小説とバックベアード」 3/5

1000の小説とバックベアード

1000の小説とバックベアード

 おもしろいと言えば、おもしろい。普通と言えば、普通ww設定は非常におもしろかったんですが、展開が新時代な感じがしました。いや、おもしろいんですよ?でも、もうちょっとおもしろくなるんじゃないかなぁと読み終わるといつも思ってしまう作家ww
 内容は、片説家という一人のために小説を書くという仕事をしている主人公が仕事をやめると小説を書くことができなくなり、ある事件に巻き込まれ、その事件を通して、抽象的に「小説とは」という問題に迫っていくという話。
 この佐藤友哉とか西尾維新などは、講談社メフィスト賞から出てきた小説家なんですが、この二人は普通のミステリや本格とは結構道が分かれたなぁと思います。
 西尾維新は言わずもがな、この佐藤友哉はミステリというより、文学的な方向へ行ってます。そういう意味では、今後に期待できるのかなぁと思います。結構痛いところ付いてくるあたりとか、おもしろいなぁと思います。あっ、舞城王太郎は最初から純文学的なところがあったので異色と。