西尾維新「化物語」 4/5

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(上) (講談社BOX)

このシリーズの最大の特徴は何といっても掛け合いです。
 西尾維新といえば、何を思い浮かべますか?いくつかあるでしょうが、その魅力を3つだけを上げるなら、一つは萌え殺しです。萌キャラを殺してしまうというのは、一時期かなり話題になりました。二つ目はストーリー展開、構成のおもしろさです。そして、最後が掛け合い、となる人が多いのではないでしょうか。
 戯言シリーズに関して、私の個人的な観点からすれば、いーちゃんという主人公を設定した時点でそのおもしろさは保証されたようなものだと思いますが。それにしても、後からドンドンと魅力的なキャラがでてきました。そのキャラの多さもまた魅力ではあるでしょう。
 この化物物語ですが、掛け合い、言葉遊びのおもしろさに特化した小説です。以前にも増して、ライトノベル色が強くなりましたが、おもしろければいい、というのがこの小説のテーマではないでしょうか。
 簡単なあらすじ―――主人公はある日、怪異に襲われます。それがきっかけで次々と怪異に取り付かれた少女達と関わっていき、仲良くなっていく。
 本当に簡単ですwwその仲良くなっていく少女達は変わり者ばかりで、その内の一人、戦場ヶ原ひたぎがヒロインとなります。この戦場ヶ原という少女はとんでもない毒舌で・・・・
 掛け合いや言葉遊びのおもしろさというのは、ギャルゲーやライトノベルののおもしろさ、つまり「楽しさ」でしょう。この小説が他と違う所があるのかといえば唸らざるを得ませんが、やっている事は似たようなことだがこの小説は他のものよりも「楽しい」でしょう。多少分厚いと感じるかもしれませんが、その分時間を忘れて読むことができると思います。