第22話「ここにある彼方」

 ん〜、こちらもまた厄介なお話でした。私は霊という存在を描く作品の中で、ある一部のものが嫌いです。
 死んだ人がどういう思いでいるのかを私たちは知ることができません。知ることができるのは、生前のことだけです。その境を曖昧にしてしまうということが嫌なんです。つまり、死んだ人間を霊として「残してきた誰それはどうなっている、心配だ」とやる作品が嫌いです。
 これは結構ありがちな手口で(手口違う)、例えば、死んだはずの祖父祖母が霊となって孫を助けるという作品がありますし、今回のように登場人物には認識されてはいませんが、視聴者には見えている第三者的な存在として描かれている場合もあります。
 なぜ嫌いなのかといえば、恐らく勝手に決め付けるからだと思います。(すいません、自分でもはっきりと認識できていません)現実の世界でも、死んだ誰それに申し訳が立たないとか言いますし、胡散臭い占い師や霊能力者も嫌いです。
 ん〜、私が思うのは、死んだ人にはそれぞれの人生があったわけで、その人生をよく真っ当したなと、あるいは尊敬というか、1歩離れた場所にいるだけの存在で、所謂現世とは一切関わりのない昇華されたような存在であると思っています。
 まあ、自分でもよくわかっていません。これはこうだと、はっきりいえてしまう人は少ないんじゃないかと思います。宗教のような決まった教義(認識)に統一されていなければ。

 今回は本当に難しい話ばかりでした。