うみねこのなく頃に 「ネタバレあり」感想


 感想です。またひぐらしっぽい要素が含まれていますねww今度は騙されないように注意しながら、色々と突付いてみましょうww
 終始気を配っておかなければならないのは、誰も彼もが嘘をつくということです。客観的な事実と証明されない限り、主観的な表現は疑うに足るということ。例えば、カノンが殺された時の表現はすべて嘘であるとしなければならず、またカノンが絵羽の部屋で見た魔法陣のトリックも、最初はなかったのに、一度離れてから見るとあったというのも単なる見落としだとすら考えられると言うこと。
 つまり、1話でしかない本作だけでは、確かなものはほとんどないということになるでしょうね。その上で、とりあえず主軸だけを考えていくことにしましょう。

 ・ 主軸

 魔女か人間か。この問いは意味のないことは、ひぐらしプレイヤーならばすぐに至れるでしょう。ひぐらしでは、オヤシロ様は羽生という形で実在したが、事件にはまったく関係のない存在でした。これと同じように考えると、魔女は存在するが、事件とはまったく関係なく、犯人は人間であるとなる。もちろん、魔女であるヴェアトリーチェが犯人である可能性もないとは言い切れませんが。
 魔女か人間か。魔女であるならば、もう如何様にも出来るので、あまり突っ込みどころがなくなってしまいますwwというわけで、人間が犯人であった場合と、そういう前提で以下は話を進めます。

 1つ目の主軸は、今言ったように、魔女という要素が混じっているだけで事件とは何ら関係ないということ。
 2つ目の軸は、殺される人間の順序等が話によって、異なるのではないかということ。今回は、序盤に殺された6人ですが、次回ではそうはならないのではないかということです。その方が主軸をぼかせます。そして、その違いをいくつか組み合わせたときに、漸く軸が見えてくるというやり方がひぐらしのそれでしたね。
 3つ目は、碑文と死の枠組みです。これは必ずしも一致しないということ。少しわかりにくいかと思います。例えば、ひぐらしで、鬼隠し編では圭一がレナや魅音を殺しました。それと同様に、今回の話でも、すべてが犯人の殺人である必要はないということで、最初から最後まで、すべてを1つの統一された意思の元にはないということ。最終的に、碑文に示された死が演出されればいいのです。もしくは、碑文に示された通りにならずともいいとさえ言い切っていいのかもしれません。登場人物に課せられた役目は本来ならば存在せず、彼らは彼らの自由意志に基づいて、復讐心や怒りを元に殺人を行う恐れがあるからです。例えば、ひぐらしにおいて最大の目標は梨香の惨劇の回避でしたが、一つの物語の中においては、沙都子を救うという目的の達成が主題に置かれるなどとしています。要するに、碑文という枠組みはあれど、今の段階で誰もがその枠組みに従った殺人を犯しているとは言えず、また誰もが碑文の解読を前提に協力的に活動してはいないということ。さらに言うならば、碑文は金蔵が作り出したものですから、必ずしも殺人による生贄に?がるとは言えず、誰かが碑文を利用しているだけとも言え、本来の碑文の意味するものは殺人とは程遠いものなのかもしれません。
 4つ目は、魔女と時間の逆戻り。魔女の対比として、オヤシロ様を先ほどあげましたが、それだけでは不十分で、ひぐらしの中で魔女と言えば、百年の時を生きた魔女と自らを揶揄した梨香のことです。つまり、このヴェアトリーチェとは、ひぐらしのパターンに乗っ取ると、誰か碑文を解読してくれる人間を待ちながら、何度も同じこの時間を繰り返しているということになります。時間を逆戻りさせているのは、ひぐらしにおいては、オヤシロ様である羽生でしたが、今回はヴェアトリーチェであり、また惨劇を避けたがっていた梨香の存在も、今回はヴェアトリーチェが兼任していて、本当はヴェアトリーチェこそがこの惨劇を逃れたがっているのではないかという考えにいたります。もっとも、時間が逆戻りしているという考え方自体が間違いである可能性は有りますが。
 追記:裏のお茶会というのがありまして、それを知りませんでした。最近知って、プレイしてみると、どうもヴェアトリーチェは単純にこの繰り返しをおもしろがっているだけの存在のようです。つまり、今回ループしている人間はいないということになるのかもしれません。敢えて言うならば、マリアでしょうか。マリアの口調の変化は、梨香のそれと同じように見えます。何度やっても惨劇を避けられず、途方にくれて魔女がいると言い出していると。

 主軸に関してはこんなところでしょか。問題は、これらはひぐらしと同じ主軸で考えた場合だということでしょうか。ひぐらしと同じパターンではないような気がしているので、これらは違ってくるかもしれません。

 ・ 本作の話

 とはいえ、各話にまったく答えがないという話ではないのです。それはひぐらし鬼隠し編綿流し編も同様でした。何らかの曖昧な結論でいいので、たどり着けるものがやはりあると思うのです。でも、やはり私には思いつきませんでしたので、思ったことを書くだけにします。
 まず、すべての作品に通じるであろうと思われること。これは色々とありますが、1つは、魔法陣。これを書くことができるのはやはり極限られた人間だと思われる。手紙の中にあった魔法陣はすでに書かれていたものを奪い取ることが可能なので、倉庫のシャッターと絵羽の部屋の二つを書いた人物が本筋の犯人かと思われる。本作のみでこれを特定することは不可能です。
 指輪に関しては、引継ぎ(奪い取ること)が可能なので、除外する。しかし、金蔵から誰かが貰い受けることは、共通の事実なのかも。あるいは、碑文に書かれた鍵というのが二つ目の指輪という可能性もありますね。その碑文に関してですが、ちょっとだけ、島から出ることなくその碑文を解読しなければならないという条件を考えると、碑文が示す鍵の場所は島の中にあると私は考えますが、皆さんはどうでしょうか。
 二つ目の共通事実。金蔵の失踪。これは毎回起こるのではないかと思いますね。金蔵は源次が犯人でない以上、外にでなければ殺されることはありません。また、外の様子に本来は興味を示していないのに外に出ている。これは、外とは関係ない極個人的な何らかの理由で外に出ると考えられ、毎回失踪になる可能性が高い。
 
 ん〜、全ての可能性を羅列して可能性が高いどれかを提示することは、時間がかかりますが、可能ではあります。でも、あまり意味がないのかなぁとおもいます。なので、考える指標と夏妃についてちょっとだけ思うことがあったので、それを書いて第一作の推察は終わりにしたいと思います。

 まず、死んだ人間が生きている可能性があるのか。これについて検討しておかなければなりません。シャッター中の6人。入れ替わりが可能なのは、シャオンとローザの2人以外の4人です。この4人は犯人候補です。絵羽と秀吉は第一の事件の犯人とはなりえても、その後の犯人ではありえない。カノンは一定条件下では復活も可能ですが、条件がかなりある。犯人側に限らない協力者が必要。
 とりあえず、これだけの条件は前提です。他にもあるでしょうが、今思いついたのはこれだけです。後で追加するかも。

 ・ 夏妃

 これは、夏妃が犯人ではありませんが、物事をややこしくしたというお話です。もちろん、ただの推察です。

 これに気づいたのは、金蔵の部屋でのやり取りです。実はあの手紙は夏妃が置いたのではないかと思うのです。夏妃は手紙をどこかで拾ってきた。何故そんなことをしたのかというと、怪しい人物を部屋の外に追いやって、生贄として、自分の娘を含めた特定の人間を助けたかったから。それは、手紙の中で書かれていたように罠であったのですが、夏妃の娘を守りたいという目的はとりあえずは達成されるに至ったのかなと。
 その後の行動を追うと、居間で手紙を見つけて、またしても子ども達を安全にした状態で1人飛び出したことからも、その意思が見えてくる。その後の自殺ですが、現れた犯人に返り打ちにあったのか、自殺を決意する何かがあったのか、それはわかりません。
 その視点に立って、金蔵の部屋以前の行動を少し見て行きましょう。クラウスの死後、集団のリーダーのような立場を取ります。そのきっかけとなったのが、源次から鍵を借り受けて、金蔵の部屋で話したこと。これももしかすると、夏妃の今後の行動のきっかけになったのかもしれません。そう考えると、源次の行動と金蔵の発言は怪しいですがww序盤以降、夏妃のリーダーシップが逆手に取られて、犯行が行われやすくなったという可能は十分ありますね。
 当然、夏妃がすべての首謀者で最後にやり遂げて自殺という可能性もありますが・・・・・

 以上、かなりの量になりましたが、一作目の感想です。次作を期待して待ちましょう。