西尾維新「不気味で素朴な囲われた世界」 2/5
- 作者: 西尾維新,TAGRO
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/10/10
- メディア: 新書
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誰か彼を止めてあげて!
この小説を読んでまず最初に思ったことはこれです。もう本当にヤバイですね。本人は気付いておられるのでしょうか。新作はいいですから、とにかく刀語を終わらせて、休ませて上げてください。
この日記を書き始めた当初、07年の頭から言っていることです。刀語がよくなかったとも思えますが、それ以前からでしょう。化物物語を終わらせて、一息入れるべきだった。
一体何のことを言っているのかわからない人もいるかもしれませんが、西尾維新の作品のほとんどを読んできている人ならば、わかると思います。もう明らかに質が落ちている。零崎シリーズも回を重ねるごとに勢いが無くなってきている。今回の作品に関して言えば、同シリーズと位置づけられている君と僕の壊れた世界を私は高く評価しているが、この不気味で素朴な囲われた世界はあきらかに誤魔化して書いている。キャラクターの性格についてダラダラと書き綴り、内容がまったくない。主人公キャラに関しても掘り下げが足りない。前作は、作者の言いたいこと、書きたいことが前面に良く出ていたが、こちらはそんな主張もほとんどなく、すべてを濁しているだけ。そもそも、このトリックはどこかで見たといわれても仕方が無い。もう完全にライトノベル化してます。おもしろそうなキャラクターを創ること、それだけに精力を注いでしのいでいるという印象ばかりが残りました。
どう考えてもオーバーワークですよ。講談社さん・・・・・本当にお願いします。作家は使い捨てるものなんですか?と真剣に問いかけたくなる。