北村薫 円紫師匠と私シリーズ 5/5

朝霧 (創元推理文庫)

朝霧 (創元推理文庫)

六の宮の姫君 (創元推理文庫)

六の宮の姫君 (創元推理文庫)

秋の花 (創元推理文庫)

秋の花 (創元推理文庫)

夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

 以上、残りの日常の謎シリーズを読みましたが、やはりこれはおもしろいです。六の宮の姫君は昭和文学の話だったので、多少付いていけない部分もありましたが。この小説がおもしろいのは、やはり主人公がきっちりと描かれているからでしょう。見るべき点がはっきりしているから、そうなるというのは空飛ぶ馬の感想で書いた通りです。
 全体的にミステリでありながらすっきりしていて、きれいにまとまっている。女子大生が主人公ということで、その視点もおもしろいというかこっちが楽しくなる感じにうまく描写がなされている。周囲のキャラもあくが強すぎず、だけどそのキャラにあった行動をするように書かれている。こういった点がうまく噛み合っています。おそらく誰が読んでもおもしろい、とりあえずこれは読んどけみたいな作品でしょうww