第3回


バタンっ!!

柿崎「誰!?」
桜子「はい?」
柿崎「何だ、桜子か・・・・・」
桜子「と、まきちゃんです。」
まき絵「どうかした?」
釘宮「あれ?亜子を連れて来るんじゃなかったの?」
桜子「うん、でも見つからなくて。代打。」
まき絵「亜子の代打?ねぇねぇ、何の話?」
桜子「はにゃ?超りんがいる。」
まき絵「超りん?何言ってるの?だって―――」
超 「(しー)」
柿崎「??」
釘宮「??」
桜子「はへ?う〜ん。あっ!そうそう、気のせいだったにゃ〜。気のせい、気のせい。うんうん。」
まき絵「??そうなの?」
柿崎「そうそう。だって、いるわけないじゃん。ねぇ?」
釘宮「えっと・・うん、そう。」
まき絵「ふ〜ん。でも、そうだよね。」
超 「(とりあえず、適当な話をしてまき絵を追い返すネ)」
柿崎「(わかった)来てもらって悪いんだけど――」





超 「(クックック。これは一体何の皮肉ネ。強制認識魔法・・・・・これは契約の発動によるものカ。私はどうやら勘違いをしていたみたいネ。契約は常に一対一であることが原則。契約は私と柿崎の間ではないハズ・・・・ならば答えは一つしかないネ。私が契約した相手は・・・・・・この世界そのものネ。」
超 「世界は理でできている。それだけでできてるヨ。ゆえに、適正な手続きを踏めば歴史改変も可能ネ。世界にとって、過去、現在、未来の区別はなく等価値。魔法さえも意味を与えない。それは一つの理、手段でしかない。そう、現に世界はたった今それを行使したネ。桜子には見えて、まき絵には見えない・・・・いかなる基準が働いているのかまだわからぬが、これほど膨大で複雑な魔法を一瞬で難なくやてのけることができるのは、たた1人ネ。)」
超  「(世界は歪みを嫌う。世界には弱点があるネ。それはこの世界が自らを創ている理でしか物事を動かせないという点ヨ。もっとも、世界が嫌うような歪みなど理屈上では起こるハズがないガ。バグはどこでも起こりうるものネ。」
超 「世界は時間移動を行た私にこの歪みを解消することを望んダ。理から外れたものを世界はどうにもできないネ。恐らく私は今、世界から存在を消されている・・・・・いいだろう。やてやるヨ。ただし、この歪みが消えたあかつきには・・・・・・私をあるべき空間へと戻してもらおうカ。)」




柿崎「ふぅ。やっと帰った。」
桜子「ねぇねぇねぇ、それよりも何で超りんがいるの?」
釘宮「いや、それより何でまき絵には見えてなかったの?」
超 「新しい発明ネ。本当は誰にも会うつもりはなかたヨ。ちょと戻ただけダカラ。(魔法がばれないという強制認識魔法はことのほか役に立たナ。オーバーテクノロジーさえも意識を逸らすのダカラ。それこそがすべての元凶だたガ。)」
釘宮「忘れ物?」
超 「ちょとした野暮用ネ。あまり時間は取れぬから、早く作業を済ませるネ。」
柿崎「ああ、うん。」
超 「(ささと済ませるネ。世界が味方である以上、そう不可能なことはあるまい。私はきっかけもしくは触媒となればいいだけヨ。)」
柿崎「えっと、つまり・・・・・」
超 「つまり?」
柿崎「要するに・・・・・」
超 「要するに?」
柿崎「簡単にいうと・・・・・・」
超 「簡単にいうと?」
柿崎「私の人気度をあげることかな?」
超 「それは無理ネ。」
柿崎「即答した!」
桜子「あははは。」
釘宮「はぁ。(あぁ、嫌な予感がする。)」